ウラキンシジミ越冬卵

Category : ゼフィルス卵
個体変異、地理的変異、遺伝型、そして卵探索による分布調査の面白さを知ったのはこのウラキンシジミであった。卒論テーマにウラキンシジミを選択し原稿用紙数百枚書き上げたことが懐かしく蘇る。幸運?にも大学キャンパスが中央道にほど近い場所にあるため、講義を放り出しては車で産地に直行し、ゴソゴソと根元を覗く日々が続いた。学業のがの字など全く気にならない勝手気ままな良き時代であった。現在では、身近に幾つもあった当時の大多産地が尽く消え去ったことは寂しいことだ。



落葉樹林帯の緩やかな尾根筋には、産卵に適した足首から太股ほどのコバノトネリコが多く自生し、卵は足首サイズの木に集中している。産卵箇所は地上30cm以内の亀裂、凹凸などが一般的で、この産地では無傷樹皮に多く見られ卵塊は少なく単独卵が多い。
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トネリコの樹皮には様々な凹凸、傷、皺などがあり、中でも最も多いこの類の樹皮を瘤(こぶ)と名付けて区別している。この程度の瘤からの卵発見は容易いが、複数の連なる瘤では卵を隠し込む習性のため発見は難しい。
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すべすべした無傷樹皮に直接産卵することも多くあり、この産地の特徴でもある。
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1cmほどの亀裂内にあった3卵塊。
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凹凸の3卵塊。
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3時間弱の探索で50卵ほど確認できましたが、孵化した幼虫は新芽に辿り着くまで相当な距離を歩かされることを親から義務就けられており、また、トネリコの上部は朽ちた枝も多いため体力消耗や外敵に襲われる危険性も高い。試練を乗り越えて無事に育ってほしいものだ。
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ウラキンシジミ 雌
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テーマ : 昆虫の写真
ジャンル : 写真

Comment

No title

卵探索は分布調査に絶対欠かせない最適な手段でしょうね。
新産地発見の喜び・・・わかります、そのお気持ちが。
ウラキン卵は他のゼフと違い環境を映し込める魅力がありますね。
でも、でも、木枯らし吹き荒れる山中は体力との戦いでもありますね。

No title

こんにちは、無沙汰でした。
随分とマニアックな被写体も撮られているのですね。
1mm未満ですか・・私には恐らく見えないでしょう。

MUSHIさん
ありがとうございます。
卵探索により分布域が明確になり生息状況の把握ができますね。
深山に入らなくても、身近な山麓で発見した時は感動しましたよ・・
エッ!こんな場所にもいたの!って。
景観をもう少し広角で映し込みたいのですが、1mmですから難しいですね。

悠々人さん
ありがとうございます。
成虫と違いこのサイズは輪郭がある程度表現できれば良しとしてますよ。
根元の卵は体制的に無理ですし、映りも今一ですね。
こればかりは慣れもあると思います。

No title

良っく見つけましたねぇi-159
驚き!

kotoさん
ありがとうございます。
冬になると当時の卵探索が懐かしく蘇り、出かけてしまいますね。
成虫と違った楽しみ方があります。
産卵場所が決まっていますので、この種の発見は楽ですよ。
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