八棟(やつむね)神輿

Category : 神輿
八棟神輿の魅力は何といってもその特異な屋根の形状にあるが、屋根の面白さと同時に胴周りの彫刻なども、通常の神輿とくらべ異彩を放っている。屋根の線を銅板で包むように仕上げてある部分は八棟神輿特有のものである。

江戸川区東瑞江:豊田神社宮神輿 2015年9月撮影
神輿の撮影を始めて最初に出会った八棟神輿は、25年ほど前の豊田神社の宮神輿と記憶している。「変わった屋根の宮神輿もあるものだな」と思いつつも、その後折に触れ八棟神輿に出会ううち、いつしか八棟神輿を探すこともライフワークの神輿撮影の一角を占めるようになってきた。豊田神社の金梨地塗り屋根の気品ある美しい八棟神輿。
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港区新橋:烏森(からすもり)神社宮神輿 2016年5月撮影
烏森神社は新橋の繁華街のど真ん中に鎮座して、周囲をビルが囲み参道は狭く、神社からの宮出しが出来ないのは残念である。神輿庫は社殿の奥にあり、あの巨大神輿をよく収めることができるものだと常々感心させられる。台輪幅4尺2寸の東京屈指の巨大八棟神輿。都内では5月で最初の大きい神輿渡御になるためか、新橋駅前から担ぎ出しの時には全国から集まった大層な担ぎ手の数で、道路から溢れんばかりの活況を呈する。
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江東区南砂:富賀岡八幡宮宮神輿 2013年8月撮影
本来は4年に一度の大祭りに渡御されるが、近年は中間年にも渡御している。それだけ地元の方々の神輿にかける思いが強いのであろう。古風な八棟神輿であり屋根に銅板をかぶせた堂々たる大神輿。この神輿の掛け声は江東区特有の「ワッショイ」である。
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一脚を用いて3.5メートルほどの高さから撮影。
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渋谷区渋谷:宮益御嶽神社宮神輿 2007年9月撮影
渋谷区道玄坂に鎮座するこの神社は、渋谷の「酉の市」でも有名。毎年9月18日の平日の渡御に際して、大半の担ぎ手は地元氏子企業の社員たちです。定日が土・日の場合はその前後の平日に渡御する。屋根の青銅葺による細工はさすがと言える造りで、小規模ながら均整のとれた美しい八棟宮神輿である。
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千葉県浦安市:清瀧神社宮神輿 2016年6月撮影
4年に一度の浦安三社祭に登場する。堀江(鎮座地)の宝・白木神輿、文化財級の八棟神輿です。途中の辻々で地擦り、差し上げ、そのまま片手で上に放るという一連の所作を行う特徴ある渡御である。この神社には二基の八棟宮神輿があり、写真は一之宮で、後方の神輿は二の宮である。
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品川区西品川:貴船神社宮神輿 2002年6月撮影
神社は閑静な住宅街にあり土曜の夜に御霊入れの神事が行われ、その後に神輿の屋根四囲の弓張り提灯に灯を入れ渡御する。城南地区共通の、鼓がついて笛に合わせての「城南担ぎ」で毎年担がれている。
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Comment

No title

神輿も見比べると、
歴史があり、掛け声の違いなど個性があり、
担ぎ手やギャラリーの多さで比べてはいけないのですね。
それぞれの地元愛を感じる写真でした。

No title

おはようございます。
八棟神輿、各地域の違いが分かり興味深いです。
贅を尽くした装飾美に、祭りに対する地域の人々の誇りが感じられます。
素朴な疑問ですが、どうして江戸では神輿の祭りが盛んなのか興味があります。
徳川ゆかりの当地では、圧倒的に山車祭りが多いようです。
一脚を活用して、俯瞰撮影されているため、迫力のある写真になっていますね。
それにしても祭りのさなか、人混みの中で撮影されるのは大変ですね。
お怪我をされませんように願っています。

天せいろさん
こんにちは
神輿を担ぐ時の掛け声は馴染み深い「オイサ」「オリャ」「セイヤ」が主流となります。でも、江東区や千代田区神田明神の氏子は「ワッショイ」が多く、その昔、富岡八幡宮(深川)の宮司さんから江戸では是非「ワッショイ」でお願いしますという強い要望があったそうです。最近では「マエダー マエダー」の早く前に進め!という面白い掛け声も多くなりました。因みに浅草神社の宮出しや鳥越では喧嘩腰の「さぁ来い」「サァコイ」と怒鳴っていますね。メジャークラスよりも小規模な神輿のほうが地元愛を感じます。
明日は大変じゃ~(^-^;

kazenohaneさん
こんにちは
大半が白木ということで、胴周りには「竹に雀、梅に鶯」や「松に鷹」などの彫り物も多く、各地域の特徴が良く出ております。八棟神輿は贅を尽くした装飾美とバランスのとれた美しさ、氏子が一層結束し、地域の絆が強固となり、全体として活力ある街づくりに貢献している感じですね。関東の御祭礼では神輿・山車・屋台・鳳輦と区切られ、一緒の開催はないみたいですね。影に屋台・鳳輦、大祭に神輿・山車が一般的です。
お気遣いいただきありがとうございます。
一脚を支えながら引きながら…小さな怪我は付き物ですね。

蝶が恋しくなりました、そろそろ再開いたします(^^)

No title

八棟神輿、八棟造りの屋根を備えた御神輿という事ですね。
拝見すると屋根だけでなく堂にもとても凝った細工が施されていて見応えがありますね。
宮益坂にもこんなに立派な神輿があるなんて全然知りませんでした。
ラストの貴船神社の神輿は素晴らしいですね。
先日遠征の帰り、中央高速の歩道橋の上を四囲に行灯を灯した神輿が通りかかりました。
とてもきれいでしたよ。同行のSさんと「Favoniusさんを呼べ〜 !」と叫んでいました(笑)。

naoggioさん
おはようございます
仰る通り、八棟造りの重量感あふれる屋根が特徴となっている御神輿です。
胴周り彫刻は素木仕上げで、要所に四神・十二支を配し、また左右全面に唐獅子牡丹が大きく彫り出されております。
全体として、重圧な中にも優美さが感じられ八棟神輿に相応しい気品あるものに仕上がっています。
御嶽神社は宮益坂の途中にあり、ビルに挟まれた3階の屋上に鎮座します。入り口は渋谷郵便局手前宮益坂中ほどで、コンクリート造りの3階部分の屋上に玉砂利を引き詰めた境内は見事に整理整頓され、渋谷のビルの谷間に在るとは感じさせません。
貴船神輿は屋根が黒板の段葺き、胴周りの深い彫刻は素晴らしく、初めてこの神輿に出会った時にはその彫刻の新鮮さに感動しました。

神輿につけられた赤い丸堤灯の灯りが闇の中で神輿の揉みとともに歩道橋を通過する姿はなんともいえない情景だったと思います。
叫んでいる様子、はっきり目に浮かんできましたよ~(笑)

No title

勢いが伝わってきます。応援しておきました。ポチッ

矢田さん
コメントありがとうございます
「神輿は担がれてこそ生きてくるもの」であり、それを担ぐ人々や組織がいなければ立派な渡御はできません。
この世に生を受けた若者たちが成長し、組織をさらに発展させつつ、第一組の担ぎ手として頑張っていることは心強い限りです。
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